「服を着替えるとき、肩が痛む」「背中に手を回せなくなってきた」「夜中に肩がズキズキして、目が覚める」
こうした症状があると、「五十肩だから仕方ない」「痛くても動かしたほうがよいのかな」と迷うことがあります。
今回は、五十肩の基本と、痛みの状態に合わせた動かし方、今日から取り入れられる生活の工夫をご紹介します。
五十肩は、どんな状態?
五十肩は、肩の痛みと動かしにくさが生じる状態で、「肩関節周囲炎」とも呼ばれます。中年以降に多く、髪を整える、着替えるといった動作が難しくなることがあります[1]。
夜間に痛みが強くなり、眠りを妨げる場合もあります。また、肩の関節を包む袋「関節包」などが硬くなると、腕を上げる・外側に回すといった動きが制限されることがあります。
ただし、年齢や症状だけで五十肩と判断することはできません。肩の腱板の損傷や石灰沈着性腱板炎などでも、肩の痛みや動かしにくさが起こります[1]。症状が続く方は、整形外科で原因を確認しましょう。
「動かす」と「休める」は、状態に合わせて考える
痛みが強く、じっとしていてもつらい時期に、無理に腕を引っ張ったり、大きく回したりする必要はありません。まずは痛みを和らげる治療や、負担の調整が大切になります。
一方、痛みが落ち着いてきても動かしにくさが残る場合は、状態に合った運動を少しずつ進めていきます[2]。
「痛くても動かせば早くよくなる」「まったく使わないほうがよい」と一律に考えず、痛みと動きの状態に合わせて調整しましょう。治療や運動の内容は、医師やリハビリ担当者に確認してください。
今日からできること① 寝るとき・座るときに腕を支える
肩が痛いときは、腕の置き方を変えると、楽な姿勢が見つかることがあります[4]。
仰向けで寝る場合は、痛む側の肘から前腕の下に、薄い枕や折り畳んだタオルを入れてみましょう。横向きなら、痛む肩を上にし、抱えた枕などで腕を支える方法があります。
座っているときも、膝の上にクッションを置き、前腕を乗せる工夫ができます。
高さや位置は、楽に感じるところへ調整してください。支えることでかえって痛む場合は、無理に続ける必要はありません。夜間痛が続いて眠れない場合は、我慢せず医療機関に相談しましょう。
今日からできること② よく使う物を、手の届く場所へ
毎日使う食器や洗剤を高い棚に置いていると、そのたびに痛む方向へ腕を伸ばすことになります。
よく使う物は、肘を大きく上げずに取れる場所へ移してみましょう。重い鍋や買い物袋は、量を減らしたり、両手で扱ったりする方法もあります。
着替えがつらい日は、前開きでゆとりのある服を選ぶなど、肩を大きく動かさずに済む工夫を試してください。
こうした調整は、生活上の負担を一時的に減らすためのものです。肩をずっと使わなくするのではなく、できる動作は無理のない範囲で続けましょう。
今日からできること③ 小さく、楽に動かす練習から
医療機関で運動を行ってよいと確認できた方には、腕の力を抜いて小さく動かす方法があります[3]。
安定した机に痛くない側の手をつき、上体を少し前に傾けます。痛む側の腕は下へ垂らし、力を抜いて、前後にゆっくり小さく揺らしてみましょう。
最初から大きな円を描いたり、重りを持って引っ張ったりする必要はありません。まず数回試し、症状が増えないか確認します。これは運動の一例で、全員に適した方法とは限りません。
鋭い痛みが出る、運動後も痛みの増加が続く、夜の痛みが強くなる場合は中止し、量や方法を相談してください。
背中に回した手をタオルで強く引き上げるなど、痛みを我慢して可動域を広げようとすることは避けましょう。
「そのうち治る」と、長く我慢しないために
五十肩は、経過が数か月から年単位になる場合があります[2]。ただし、症状の強さや回復までの期間には個人差があり、「何か月で必ず治る」とは言えません。
困っている動作や睡眠への影響を伝え、治療や運動を調整することが大切です。
「夜に目が覚める回数」「着替えで困る動作」「手が届く位置」などを簡単にメモすると、診察や相談の際に役立ちます。腕を無理に上げて、毎日限界を試す必要はありません。
こんなときは整形外科へ
次のような場合は、五十肩と思い込まず、当日中を目安に医療機関へ相談してください[5]。
- 突然、非常に強い肩の痛みが出た
- 転倒やけがの後から痛み、腕を動かせない
- 肩や腕の形が変わった、大きく腫れている
- 腕のしびれが続く、感覚がなくなる
- 発熱や強い体調不良を伴う
また、肩の痛みが悪化している、2週間ほどたっても改善しない、腕を動かすことが非常に難しい場合も、早めに受診しましょう。
眠れないほどの痛みがある場合は、2週間待つ必要はありません。すでに五十肩と診断されていても、普段と違う急な変化は再確認が必要です。
整体院モチベイトでのサポート
浜松市の整体院モチベイトでは、痛みが出る動作や肩の動く範囲、背中・肩甲骨の動き、日常生活で困っていることを確認し、状態に合わせた施術やセルフケアをご提案します。
痛みを我慢して腕を引っ張るのではなく、その時点で取り組みやすい方法を一緒に考えます。施術や運動による変化には個人差があり、短期間での改善をお約束するものではありません。
医療機関での確認が必要と考えられる場合は、受診をご案内します。通院中の方は、診断内容や運動についての指示をお聞かせください。
「着替えや家事を少しでも楽にしたい」「自分に合う動かし方を相談したい」という方は、お気軽にお問い合わせください。
参考文献
[1]公益社団法人 日本整形外科学会. 五十肩(肩関節周囲炎) https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/frozen_shoulder.html
[2]National Health Service(NHS). Frozen shoulder(2024年レビュー) https://www.nhs.uk/conditions/frozen-shoulder/
[3]Kingston and Richmond NHS Foundation Trust. Frozen shoulder(2024年) https://www.kingstonandrichmond.nhs.uk/patients-and-families/patient-leaflets/frozen-shoulder
[4]Berkshire Healthcare NHS Foundation Trust. Physiotherapy advice for frozen shoulder https://www.berkshirehealthcare.nhs.uk/advice/frozen-shoulder
[5]National Health Service(NHS). Shoulder pain(2023年レビュー) https://www.nhs.uk/symptoms/shoulder-pain/
※整体は医療行為ではありません。体の感じ方には個人差があります。一般的な情報であり、個別の診断・治療に代わるものではありません。参考文献確認日:2026年10月24日。